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2011年 12月の園だより
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かれらの献身がなかったら、福島第1原子力発電所の事故はもっと深刻な事態に陥っていたかもしれない。3・11の直後、原子炉冷却や住民の避難誘導にあたった名もなき人々だ。
警察官、消防士、自衛隊員、原発作業員。そんな「フクシマの英雄たち」の奮闘を世界は知っている。先日はスペインのアストゥリアス皇太子賞が、無名の「英雄たち」に変わり警視庁の警視らに贈られた。
「英雄たち」は震災復興に力を尽くす「現場」の人々でもある。三陸の町々では、気の遠くなるよな量のガレキがずいぶん減った。官であれ民であれボランティアであれ「英雄たち」の営為にほかならない。
ところが「現場」から離れた場所にいる人たち。つまり組織や集団の幹部と呼ばれ、エリートとされ、指導部に属するような人たちはどうだろう。
政治家や高級官僚については今さら言うまでもない。最近あきれたのは、やらせメール問題をめぐる……ここぞとばかり非難を浴びせる経済産業省のパフォーマンスも困るが、九州電力トップの開き直りのさまには暗然とする。
オリンパスや大王製紙で噴出した疑惑もひどいものだ。……権力を持つ者には、ノーブレス・オブリージュ(地位あるものの責任)が求められる。つまり「エライ人」ほど道をわきまえなければならない。その欠如がはっきり浮かび上がったのが、震災後の日本である。これでは「英雄たち」が泣く。
どうしてこういうことになってしまったのか。……やはり、戦後日本の教育の病理を思わざるを得ない。
震災のあと、海外メディアは日本人の団結力や頑張りをしきりに称賛した。……文科省などからは「どうだ」といった声が聞こえてきたものだ。日本人の基礎学力は高水準だ。規範意識も高い。日本の教育の効果がいかんなく発揮されているではないか。
これは間違いではない。しかし同時に、それなら「幹部」やエリートの迷走はなぜだ、と問わずにはいられない。
そのひとつの背景には、戦後教育が知識の詰め込みに偏り、応用力や「考える力」の育成が不十分だったことがあろう。
どこの世界でも、指導的な立場に立つほど柔軟な思考力が求められる。とりわけ危機に際しては、上層部の判断が大事だ。ところが教育の中でそうした力を身につけていないから、いざとなると迷走する。そんな仮説が成り立つだろう。
さらに言えば、学歴ブランドを得るための競争に明け暮れる中では、どうしても置き忘れるものがある。倫理観や「徳」といった、点数のつけにくいものだ。道をわきまえぬ「エライ人」が少ないのは、そこに一因がありもしよう。
長々と引用しましたが、「無名の英雄たち」は、日本の教育の長所であり「道をわきまえぬエライ人たち」は日本の教育の短所であり、今後は「点数のつけにくい考える力や心を耕すことが必要だ」と大島氏は提言しておられます。
かたかご幼稚園や保育園で、年齢に応じたふさわしい教育を行っておりますが、ご家庭でもぜひご先祖さまから堂々と受け継いでこられた倫理観や道徳をお子さんにお伝えいただけたら、日本全体が道をわきまえる人で溢れ、日本の将来も明るくなると思います。
園長 野田 武