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2010年 7月の園だより
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第一ヒント、歳をつけて、1.5歳、4歳、9歳としたらどうでしょうか。
そうです。お子さんの発達の節目を指しているのです。そして、お子さんがこの時期に変化される節目、言い換えますと反抗期なので、親がストレスを感じる時期でもあります。(6月21日、23日付、富山新聞『丈夫がいいね』「子育てのストレス」)
1歳半ごろ、歩けるようになった子どもは、物を指すことを覚え、言葉も発するようになり、親が与えた物に「いや」と応えるようになります。この時、親は拒絶されたように感じて、イライラすることもありますが、好きな物を指差しで選ばせるのが子どもの発達に沿った対応です。
4歳になったころ、歌を歌いながらパジャマを着るなど、二つの事を同時に処理する能力を身につけ、世界が大きく広がり、自分に自信を持つようになります。そして「自分で」という言葉を頻繁に使いますが、親が「そんなこと、できないでしょ。」と言ってしまうと、親子ともストレスがたまり、中には「だったらもう全部自分でしなさい」と爆発して育児放棄さえする場合もあります。
9歳になると、小学校では、物事を客観的に見たり、文章の内容を解釈したりするなど、抽象的な思考が求められ、この大きな壁を一足先にクリアした子と、そうでない子との間に成績や生活態度の差が大きく目立ち、後者のお子さんの親にとって大きなストレスの種になることがあります。
また、9歳の壁を越えた子どもは、親を批判したり、親の小言に口答えをするようになり、親は「生意気な」とストレスを感じることがあります。
では、親はどのように対応すればよいのか、同じ連載記事で金沢大学保健学類の木村留美子教授は次のように解説しておられます。
1)それぞれの反抗期がどのようなものか、予め知っておけば、ストレスではなく、子どもの成長を実感し、前向きな気持ちを持つことができる。
2)遅かれ早かれ皆乗り越えていく壁。他の子と比べてやきもきしない。
3)感情的になって叱りつけたりすると、後で嫌悪感に襲われ余計なストレスを背負う。
4)一番苦しいのは壁を越えようと、もがいている子ども自身たということを忘れない。
5)9歳以降の親への批判は、親以外の大人を知り、それまで特別な存在だった親を相対化した結果の表れで、壁を越えた大きな成長の証として受け止め、一人のほぼ
対等な相手として話すように努めたほうがよい。
6)ストレスを抱えながら子育てする親の姿は、子どもにとってもストレスになる。そのストレスの連鎖性軽減のためだけでなく、子どもの健やかな成長のために、育児に関わる家族同士で負担感や不公平感がないよう話し合う。
7)困ったら、地域の保育園や幼稚園、子育て支援センターに積極的に足を運ぼう。
さて、当園では、保護者の方の個々の相談に応じていますし、「親を学び伝える家庭教育推進事業」や、「家庭教育アドバイス講座」の講演で、親子のふれあいや、親としての在り方の研修をしたり、親同士の話し合いの場を設けたりして、ストレスのないようお手伝いをしております。
園長 野田 武