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2011年 6月の園だより
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幼稚園では、玄関先で「お母さん」と泣いていたり、愚図っていたあやめ組や年少組の数人の園児たちが、5月中旬には泣かずに玄関に入って来たり、教室を訪ねると、友達と一緒に活動していて、私を見かけると、他の子と同じように、可愛い箸箱を得意げに見せたり、制作中の作品を見せてくれたりするようになりました。
これは、ご存じのように、両親や家族のいる家庭という世界から、親以外の大人(先生)のいる世界や自分以外の友達のいる世界に飛び出し、その世界に馴染み始めた現象、即ち社会性を身につけ始めたのですね。
社会性を身につける行事として、先日5月26日に、幼稚園では、遠足に行って来ました。戸外での遊びは体を十分に動かせるために体力が培われます。何よりも友達と一緒に自然や新緑の春を直接体験して大喜びでした。
さて、3歳から10歳までの間に殆ど大人の脳が形成されますので、当園では、年齢や発達段階に応じた教育を行っていますが、当園の魅力の一つとして、「つみき」を使った大脳を発達させる教育を行っています。その「つみき」の創始者である会長の川野康行先生を5月24日、25日にお呼びして、園児たちが大脳を活かして、どのように「つみき」を使っているか、保護者の方々の前で実地指導をしていただき、「つみき」を使った教育の理念や段階別のねらいを説明していただきました。
九九を暗誦しただけでは、数の概念が身についていないことが多いですが、「つみき」を使って、例えば「7」という数字を表した場合、幾通りもでき、視覚で「7」という数の概念が分かります。
中でも川野先生が驚かれたのは、年少組の7割が「つみき」をこなしていて、全国でもトップレベルだということでした。
その背景には、年少組のほとんどが2歳児クラスのあやめ・りす組からの進級児で、あやめ・りす組の時に「つみき」の基本の基、即ち、数の概念を学んできていたからです。
この例を聞いただけでも、いかに幼児期からの大脳トレーニングが大事であるかということがお分かりだと思います。小学校へ進学されても、文章題が出ても、労せずして解くことができます。
更に、子育てには父親の存在がいかに大きいかということで、今年は、川野先生のお取り計らいで、急きょ、特別に「父親のための子育て」という講演を開いていただきましたが、61人もの方にご参加いただき、参加なさった方は、どなたも子育てのヒントを得て自信をもたれたものと思います。
園長 野田 武