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2011年 2月の園だより
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2月には、節分もあり私たちの現在の生活に根付いている伝統的な行事も体験することになっています。
ところで、2月11日は建国記念の日ですが、お正月に神社へ多くの人がお参りに行くのに、あまり多くの人がお参りに行かれないようです。
しかし、私たち年配の大人は、子どもの頃、童話とともに、子ども向きのギリシャ神話を始め諸外国の神話や日本の神話も読んだものですが、最近はどうでしょうか。
1月27日の富山新聞に、魚津の作曲家 小柳和行氏が「子守唄・同様の風景」のなかで大国主命を主人公にした「因幡の白兎」を紹介され、これを題材にした「だいこくさま」という唱歌が1905年(明治38年)に出版された「尋常小学唱歌2年生」に掲載されていると書いておられましたが、この物語と唱歌なら知っておられるのではないでしょうか。
その物語が神話の一つなのです。
(唱歌「だいこくさま」
1.おおきな袋を 肩にかけ だいこくさまが 来かかると
そこに因幡の しろうさぎ 皮をむかれて 赤裸
2.だいこくさまは だれだろう おおくにぬしのみこととて
蒲のほわたに くるまれと よくよく教えて やりました
以下略)
海外へ研修に行った時に、日本のことについてよく質問されることがありました。政治経済のみならず、文化や生活スタイルなどについて質問されました。
その中で、日本人の起源について問われることがありましたが、その時に、よく日本の神話を紹介したことがあります。日本人の起源論を学術的に述べるよりも、神話を紹介したほうが、非常に分かり易く、訪問国の方々に自国の起源について分かり易い説明であったと感想をもらうことがよくあります。
どの民族にも神話があります。そして、どの民族も誇りを持ってその神話を継承していっています。海外に出た時に、自国の神話を語れないと、訪問国の方々から「あの人、本当に日本人なの?」と疑われることがあります。海外で活躍する国際人であるためには、先ず、日本人であることが求められているのですね。
追記:小柳氏は前述の記事の中で「だいこくさま」は出雲神話のヒーローである大国主命という神様であり、「大黒様」(だいこくさま)は室町時代ころから広まった七福神信仰の中のインドの神様である、と注意を促しておられます。
園長 野田 武